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CVPPP(包括的暴力防止プログラム)研修を社内で実施しました!ケアを継続するための危機脱出方法をみんなで学び合い!

CVPPP研修

 

皆さんこんにちは。

東京空色へようこそ。

ご訪問ありがとうございます。

今回も、約一間(←HN。「やくいっけん」とお呼びください。)がCVPPP(包括的暴力防止プログラム)についてお届けいたします。

 

CVPPP(包括的暴力防止プログラム)とは?

まずは、CVPPP(包括的暴力防止プログラム)についてご紹介。

「CVPPP」とは、「Comprehensive Violence Prevention and Protection Program」の略で「包括的暴力防止プログラム」のこと。スタッフが当事者の方を管理したり支配したりすることなく、安心して過ごせるようにかかわるためのトレーニングプログラムです。

主に、精神病院や精神科で勤務される医療職のために開発されたプログラム。

主催は、一般社団法人日本こころの安全とケア学会。

コチラ、信州大学学術研究院保健学系の下里教授を中心に、国立病院機構 肥前精神医療センターと共同で設立した団体で、CVPPP(包括的暴力防止プログラム)を通じて、すべての人のこころの安全を考えケアを提供するために活動されてます。

CVPPP研修

※https://www.jascmh.comより引用

CVPPPは、身体的介入の技術とか方法として認識されがちですが、実は、当事者の人権を最大限に尊重するために、それこそ、いかに暴力を発生させないか、たとえ発生した場合でも、いかにケアを継続するかを大事にするプログラムです。

私、やくいっけん的には、「包括的」というのが結構大事だと思っていて、暴力とか抑制技術とかに注目するのではなく、予兆から暴力発生、鎮静までのプロセス全体を構造的に捉え、状況に応じた適切な対応を大事にしてるのがステキ!!

 

CVPPP(包括的暴力防止プログラム)トレーナーとは?

そんなCVPPPですが、実は、しっかりした研修制度があります。

全国の主要な精神病院で開催されてますが、総本山、本部は、国立病院機構 肥前精神医療センター。

佐賀ですよ。佐賀。

私、茨城つくばなんすけど。。。

しかも、、、

なんと、

4日間のトレーニングを受けないとトレーナーになれない、、

という超絶ハードル。

「CVPPPトレーナー」は自施設内でCVPPPを利用し伝えることが可能な資格で、トレーナー養成研修は10,000人以上が受講されてます。スッゲー!!

医療って進んでる。。。

ちなみに、、「包括的暴力防止プログラム(CVPPP)トレーナー細則」では、以下のように定められてます。

第2条(CVPPPトレーナー)  本学会が認定したCVPPPトレ-ナー養成研修の全課程を修了し、本学会に名簿登録し、本学会による認定を受けた者をいう。
2 所属施設での研修・学習会等を実施したり、CVPPP インストラクターの指導のもと包括 的暴力防止プログラム(CVPPP)研修規程第 2 条に定める(1)~(4)の研修において CVPPP の 普及を図ることができる。

引用:包括的暴力防止プログラム(CVPPP)トレーナー細則より

ということで。

所属施設での研修や学習会等を実施したりすることができるのがCVPPPトレーナーという次第。

ちなみに、、

CVPPPトレーナーの心得というのもしっかり用意されておりまして。。。コチラ!

第5条(CVPPPトレーナーの心得)  CVPPPトレーナーの心得として以下に定める。
(1) CVPPP はどのような時でも当事者を第一に考え守るものでなければならない。身体介入 の際には当事者に最大限の敬意を払い、最も不利益が少ない方法でケアを行うことを心掛けること。
(2) 臨床の場や研修の場において性的発言や不誠実な言動の他、当事者のみならず職務上かかわるあらゆる人を不快にするような言動を行ってはならない。
(3) CVPPPトレーナー養成研修で行った以外のことを所属施設の研修・学習会等において他者に伝えてはいけない。
(4) CVPPP の手技・技術として利用する際には、研修で行ったこと以外のことをしてはならない。
(5) 手技・技術の習得のために、継続した練習を行うこと。

引用:包括的暴力防止プログラム(CVPPP)トレーナー細則より

ということで。

「どのような時でも当事者を第一に考え守るもの」、それがCVPPPトレーナーが、まずは持つべき心得であります!

で、

実際、私、やくいっけんが、この夏、佐賀まで行って、4日間のトレーニングを受けて、色々準備をして、ようやっと社内で研修できるようになった次第です。。

 

CVPPP認定書

▲4日間の研修を終えるといただける認定書。朝から夕方までの4日間研修は、それはそれでキツカッタ。。。

 

CVPPP(包括的暴力防止プログラム)研修の様子

ここからは、東京空色で行った研修の様子をご紹介。

今回は、2日間で実施しました。どちらかというと、理念やブレイクアウェイを重点的に実施。チームテクニクスは、一度体験してみて、実際に社内に仕組みとして導入すべきかみんなで話し合おうというスタンス。

まずは、CVPPPの理念から。

CVPPP研修

▲テキストをもとに、理念をじっくり共有します。CVPPPはあくまで、助けにいくための包括的な技術であり、当事者・スタッフが安心・安全になるためのものである、、、

 

CVPPP研修

▲最初に、自分の今までの体験を振り返ります。内省を促し、より深く学べるようにしていきます。

 

CVPPP研修

▲午後からは、手技に入っていきます。まずは準備運動から。

初日は、どうしても手技を覚えることに意識が向きがちでした。本来は理念重視、ケア重視であります。

 

2日目は、手技の確認からケアを入れていくところへシフト。

前日の練習があったので、比較的スムースにケアを意識できていたように感じます。

CVPPP研修

▲両腕を持たれた状態から、ケアを、配慮を、協力のお願いをしながら危機からの脱出を図っていきます。

 

CVPPP研修

▲襟元を持たれた状態から、いきなり手技の発動ではなく、まずはケア、協力のお願い。一緒にこの状況から脱出しようと話をしていきます。

 

CVPPP研修

▲これも福祉の現場では発生しうる状況ですよね。髪の毛を持たれた状態からどうやって脱出するのか?

 

他にも、、、後ろから抱きつきがあった場合は、、

CVPPP研修

 

CVPPP研修

▲空いた隙間から自分から脱出するのがポイント。あくまで、大事なのは、ケアを継続すること、相手を制圧したり、関節技を決めたりすることではないのです。

 

CVPPP研修

▲エスコートの様子。傍でサポートすることで安心感を感じ、暴力的な行動をとらなくてもいいようになる。ノンバーバルのメッセージがとても重要です。

 

最後は、みんなで振り返りをシェアしました。

CVPPP研修

 

ということで、、自分で言うのも何ですが、、予想以上に濃密な研修になったんじゃないかと思います。

参考として、以下、参加者の研修報告書からいくつかご紹介。

今回の研修は、今後の支援に大きな変革をもたらすものだと思っている。それは技術の面ではなく、心の持ちようの面で、である。専務が仰った『普段からの関係の紡ぎ方』に、暴力の種を撒かない・芽を摘む・育まない、理想のCVPPPがあると感じる。『暴力は止めるもの』ではなく、『生まないもの』なのだと思う。お互い心地良い、もしくは良い状態というのは、穏やかな状態のことであり、それは相互理解の事であろう。相互理解に至るには、自分のことも伝え、相手の事も聞き入れ、丁寧に紡ぐ時間が必要である。そういうあたたかな優しい気付きを与えてくれた今回の研修は、とても素晴らしい時間でした。ありがとうございました。 (看護師Sさん報告書より一部抜粋)

 

はじめ本研修(CVPPP)を受けるにあたっては利用者様の他害行為に対応できる『技』を学ぶものであると認識しており、どこか護身術の様ものを学ぶイメージを抱いている自身がおりました。しかし実際に専務の講義を伺って、大切なことは『手技』のみにならないように意識する事、大切なことは『あくまでケアである』という意識を持つこと、利用者様の暴力行為・攻撃を点で捉えて対処するのではなく、対象者の背景を深く理解し日頃から関りを持っていくことが重要であるということを学びました。  暴力を止めたのは肩にそっと置かれた「優しい手」という言葉が大変印象深かったです。自身が支援者である中で目標としていきたい言葉であると思いました。 (サビ管Sさん報告書より一部抜粋)

 

『暴力を止めたのは肩におかれた「優しい手」』この言葉に象徴されるようにケアを重視し、これからの支援に繋げたい。また、実際に東京空色内で実践する際には違った使い方を強いられる時があるかもしれない事も予測しておきたい。リスク管理を徹底できるようにし、暴力は止めるものではなく「生まないもの」として浸透させていけるように今後の人材育成や社員教育にも役立てていきたいと思います。
いろいろな学びや気づきの時間を頂けた事に感謝しております。東京空色の研修(専務の!)は、学びや気づきももちろんの事、温かな気持ちにさせてくれるものだと再度実感させられました。 (施設長Nさん報告書より一部抜粋)

 

理念の【ケアとして真剣に当事者のことを助ける、当事者中心にその人と関わる】という部分がとても重要なことだと感じました。手技やチームテクニクスの中でも常に相手への配慮を忘れないという部分が現場での支援につながると感じ、相手の状況がどんな状態だとしても常に相手に配慮した対応ができるように自分もしていきたいと感じました。 (施設長Iさん報告書より一部抜粋)

 

・お一人お一人のリスクアセスメント~ディエスカレーションの過程を重要視して日ごろからケアしていくことで、身体的介入になる頻度は激減するのではないかと共感することができました。
・個対個でもチームでも、交渉が大切であると学ぶことができました。当事者の現在の怒りや不安などの要因は何かを自身の言葉で話してもらい、自身の意思で次の行動を決定していただけるような対話の進め方、そして味方であるとか、助けたい意思があるんだということを伝え、交渉に臨むように心掛けていきたいです。
・現場にて実施する際には細心の注意をして実施する必要があると感じました。せっかくの手技も使い方を間違えればただの凶器(暴力)となり得るということを職員全員が意識する必要があり、私たちが提供するのは優しい手であるということを伝えていきたいと思います。 (看護師Sさん報告書より一部抜粋)

 

まずは身体介入を必要としない状況を作れるように,普段よりコミュニケーションを取り,リスクアセスメントも行っておく事が重要だと感じた。今回の研修では,自身も当事者の役となった事で「こうされると不快」「こんな声掛けがあると安心」等,支援のヒントとなる部分が多かった。これは今回のCVPPPに限らず,職員とのロープレやケーススタディに取り入れていきたいと思った。今回の研修で1番に考えさせられたのは【これを職員へ浸透させるには】という部分である。護身術と勘違いや「技を覚える」と言う意識では無く,理念を理解して頂く為にはどう伝えたらよいのか非常に考えさせられた。日頃の指導,OJT等でも「なぜ●●する必要があるのか」確り理解して覚えてもらうよう動機づけが大切だと感じた。今回覚えた手技等も【より良い支援につなげる為】に使用していくという意識を確り持っていなければいけないと思った。 (支援員Tさん報告書より一部抜粋)

 

研修を受ける前は他害行為に対して、抑え込んで他の利用者様や職員の安全を確保することだけを考えて行動していた。当事者に対してケアをするという考え方ができていなかった。今回の研修を受け、当事者に対してのケアは他害行為をする前からすでに支援が行われているという考えを知ることができた。会社全体でCVPPPを導入することで、強度行動障害を抱える利用者様に対しての考え方や接し方を変えることができると感じた。しかし、手技の一つ一つは利用者を傷つける可能性があるため、手順の理解を深める必要がある。また手技を取得することで自信につながるが、その自信によって利用者との距離を見誤って他害を受けてしまう可能性があるため、リスク管理が重要になると考える。チームテクニクスに関しては、当事者に対して3対1という圧迫感を感じさせないように体の向きを変えることや抑えた時の当事者の精神状態を観察し過度な拘束をしないように表情や声のトーンなど状態を把握する必要があると感じた。また支援者側も冷静に対応することを意識し、支援者が声のトーンダウンをすることで当事者が覚醒状態と気づきをあたえることを意識してかかわることが大切であると感じた。 (看護師Kさん報告書より一部抜粋)

 

本研修から、日々の心のケアの重要性に改めて気付きました。事前のケアが出来なければ、事後のケアは出来ない。事前のケアが出来ていれば、他害には発展せず、手技を使わなくても済む。その為の日々のケア(リスクアセスメント)の重要性をスタッフにも浸透させていきます。手技においては、反復練習が必要だと思いますので、始業時や昼食後の準備運動に取り入れる事で体に馴染んでくるのではと感じました。 (支援員Hさん報告書より一部抜粋)

↑コチラすべて、忖度なし!修正なし!でございます。

 

CVPPP(包括的暴力防止プログラム)研修 まとめ

「CVPPP」とは、「Comprehensive Violence Prevention and Protection Program」の略で、スタッフが当事者の方を管理したり支配したりすることなく、安心して過ごせるようにかかわるためのトレーニングプログラムのこと。日本語で「包括的暴力防止プログラム」と言われてます。主に、精神病院や精神科で勤務される医療職のために開発されたプログラムです。

最後に、

今回、なんと、、佐賀県から!CVPPPトレーナー養成研修開催施設CVPPPインストラクターのNさんから激励のメッセージをいただきましたので、以下ご紹介させていただきます。

東京空色さんは、ツイッターで「CVPPP」でヒットしたので記事を読ませていただき素敵な研修を開催されたことを知りました。

CVPPPは、精神科病院(特に成人)を対象に開発されましたが、

現在では、精神科領域(救護施設、保健所、障がい者施設など)にも広くお伝えしています。

時には、精神疾患をお持ちの方と接する方々(警察官、救急隊員、身体科病院スタッフ、移送業者など)からの研修参加者もおられます。

CVPPPの理念は全ての人に当てはまります。

極端に言うと、精神疾患をお持ちではない方に対しても同じ接し方をするべきでしょう。

通常、「相手を尊重する」ということは無意識に行っていると思います。

しかし、相手が精神疾患をお持ちだとなぜか変わってしまう…。

人として当たり前のことをしなくなってしまうことが多くあると感じています。

CVPPPの理念を知ることでそれをなくす(少なくする)ことができたらと考えています。

 

その方の人生はその人の経験でできており、その先はその人の夢や希望でできていきます。

それを他者が否定したり、馬鹿にしたり、修正したりすることは許されないことだと思います。

医療職としてではなく、一人の人としてその方の人生に伴走できる人になりたいと私は考えています。

しかし、臨床では多くの迷いを感じ、自信や意欲をなくす時があります。

そんな時に、自分の原点に戻る(立ち戻り考える)ことができるのがCVPPPだと思ってます。

 

障害福祉施設でも、現実的にさまざまな場面にあうことがあると思いますし、地域社会で生活されている方々に大変重要な場所です。

「その場所で暴力を振るったのでもう通所できない」「自宅では見れないので入院するしかない」なんて、悲しいことにつながらないようにしてもらいたい。そうならないためにCVPPPを受講されたのだと思います。

自宅などで生活を送る方(家族や周囲の方も含む)の安心できる場を守るためにCVPPPを利用していただきたいと思います。

CVPPPトレーナー養成研修開催施設 CVPPPインストラクターより

Nさん、温かい激励のメッセージ、ありがとうございました!

今後も、継続的に実施し、咄嗟の時に対応できるように、暴力対応ではなく、いかにエスカレートさせないか、普段の支援をいかに充実させていくかを重点的に行っていきたいと思います。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

次回の更新をお楽しみに!

 

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