皆さんこんにちは。
東京空色へようこそ。
ご訪問ありがとうございます。
今回は、やくいっけん(←HN。約一間(やくいっけん)、背丈がそれくらい)が、8月看護カンファレンスの様子をご紹介いたします。
前回の様子はコチラで!
で、今回のカンファレンスメニューは
- 前回の振り返り
- 診療の際のお願い
- わかばメンタルクリニック受診方法の確認
受診スケジュール、受診前の準備、受診当日の対応、処方、施設移動、退所に係る業務 - 看護サマリー作成進捗共有
- ACPの取組みの共有
背景共有、取組みの様子、施設からの共有、今後ACPが必要なご利用者様のピックアップ - マナブルの説明
- その他
も、、、盛りだくさんだ、、、(((゚Д゚;)))ガクガクブルブル

▲今回の会議用の資料。コレ全部、看護サポート室のS治さんが作成、、スゴイボリュウミィ、、、
しかも、、今回は、事前にちょっとしたテストを実施する力の入れよう、、本気だね?S治さん!!??

▲看護カンファレンス開始前のちょっとしたテストを受けていただいてる皆さん。前回のカンファで共有されたフィジカルアセスメントを中心に出題。って、、いざ問われると、、、、(((( ;゚д゚))))アワワワワ??
で、テストが終わってから、早速看護カンファがスタート。以下、その様子をご紹介。
今回は大きく、クリニック受診の流れ確認とACPであります。
まず、クリニック受診について。
受診スケジュール、受診前の準備などなど一連の流れを確認しつつ、特にポイントは、受診前準備として「利用者様の正しい状態把握」って大事だよねという話。
そこで登場するのが、、、
オレム看護論!!!
こちら、ドロセア・E・オレムさんという方が発表したセルフケアをベースにした看護理論でありまして、、詳しくは→看護ネットページへ
オレム看護論に「普遍的セルフケア要件」8項目ってのがありまして、、
- 空気を十分とり入れること
- 水分を十分とり入れること
- 食物を十分とり入れること
- 排泄の過程と排泄物に関するケアを行うこと
- 活動と休息のバランスを保つこと
- 孤独と社会的交わり(社会的相互作用)のバランスを保つこと
- 生命や人間としての機能遂行、人間としての幸福に対する危険を防止すること
- 人間の潜在能力やすでに知られている人間の限界、そして正常でありたいという願望(正常希求)と調和した社会集団内での人間としての機能を増進させ、発達を促すこと
なんだが、
コレ、そのままだと分かるようで分かりにくいので、今回看護サポートにて分かりやすく図式化!

▲おおお、なんかとっつきやすくなった感じがする!!?こういう工夫も、看護的目線統一のためにとても重要な取り組みなのでは!??
今回、
改めて、クリニック受診の際の、受診スケジュールからの受診前準備、当日対応、処方、施設移動など、一連の流れをパッケージで共有できたのはスゴく良い機会になったかなと。バラバラだったピースが組み合わさって一つのビッグピクチャーになる。。。

続けて今日の本題、ACP!
ACPとは、アドバンス・ケア・プランニングの略で、事前にケアを計画すること。将来の医療やケアについて、本人を主体に、家族や医療・ケアチームが繰り返し話し合い、本人の意思決定を支援する取り組みであります。日本では「人生会議」とかって呼ばれたりしますが、、
今回、臨床的事例共有ということで利用者様のケースをとりあげました。しかもターミナルケアについてどう考えますか?というお話で。
位置づけとしては、今回はあくまで「準備」として。大前提として、施設として例えば延命処置するしないの判断はできない、というのはありつつ、かつ、キーパーソン含め関係者会議は来月に予定されてるので施設としての判断を目的に行った訳ではない、というのは予めご理解お願いします。
その上で、
障がい福祉の現場としてよくあるのが、ご家族が疎遠、絶縁、あるいは他界されてて、ご本人も知的障害で重度とかの場合、ACPが非常に難しくなるケース。
今回の事例としても、ご本人はダウン症で慢性腎不全、直近で透析も開始してる状態で、カリウム・リンも上昇、、、それによる体調不良からの不穏化が頻回、、で、何が問題かというと、身寄りがないこと、唯一のご親族は遠方にお住まいの叔母様、、しかも後見人もついてない、さらに本人も病状を理解できてない、、この状態でもし何かあった時に病院に運ばれて、とかってなったら、どうすんのよ?と。想定されるのは、医師からの延命に向けフルコースで始めましょうみたいな、そうなると管が繋がって透析24時間でICUベッドの上で、、ってなってしまう、、、コレ、マジでちゃんと考えましょう、というお話であります。(分かりやすくお話ししてますのでご理解をお願いします)

今回、施設職員でまずカンファレンスを行いました。その内容とどのような変化があったのかを共有。
施設でのACPでは、今回のようなターミナルケアについて経験がない職員さんもいて、例えば、本人の想いとしては今の施設での生活は楽しくできているようだから、この生活を続けさせてあげたいと、その中で何かあったら救命処置するのが当たり前じゃないかといった意見もありましたが、じゃあ、実際に今の状態で延命処置が入ったらどうなるのか?具体的な内容を共有すると、そういうことは想像してなかった、初めはやるのが当たり前だと思っていたが、繋がれて植物状態になってしまうのは、、と揺れる、考え直すようになってきたとか、、
大事なのは、こういうACPを通じて、自分ごとになっていくことですよね。私たちが決めることはできないけれども、意見を求められたときにちゃんと準備をしておかないと適切に回答ができない訳で、その際には、やはり悩みや迷いといった自分事感を経たうえでの何か、というのがとても大事なんじゃないかと思います。
その他にも、本人だけじゃなく、他の利用者様の心理的な影響も考えないといけない、いや、利用者様心理のほかにも、職員の心のケアも重要だと思う、などの意見も出ていて、コレはこれでとても重要な目線だと思います。
感じるのは、ACPを通じて判断や結論を出すこと以上に、その議論のプロセスがとても重要なんだってこと。そこで問われるのは一人ひとりの死生観であったり倫理観であったり、さまざまな意見や考え方を聞いて自分に問い直し、、、そのリフレクションこそが心を磨いていくのだと。そういう積み重ねがチームとしての組織としての施設としての厚みになっていくんじゃないかと感じました。
まだまだ当社には蓄積が圧倒的に不足していて、こうして、議論は始まりましたが、ようやくスタート地点に立ったくらいのもので、、他にも、イザというときに対処できるような24時間体制だったり、実際にそういうことがあったときの職員さんの心のケアの方法だったり、会議の運営方法、それは発言力の高い人の意見に流されないようにする工夫だったり、配慮しながら発信する姿勢だったり、事前準備の重要性だったり、まだまだ積み上げていかないといけないことは沢山あると痛感した次第です。
それでもなんでも、一歩ずつ高みに向かってにじり寄っていきたいと決意いたしました。
ということで、あっという間の2時間。今回もかなり密度の濃いカンファレンスになったかなと思います。準備にあたっていただいたS治さん、一つひとつの課題に真剣に向き合おうとされてる現場看護師の皆さんに心から感謝と敬意を送ります。
ということで、 最後までお読みいただきありがとうございました。
今後も、定期的に看護カンファレンスの様子はお届けして参ります。
お楽しみに!
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