皆さんこんにちは。
東京空色へようこそ。
ご訪問ありがとうございます。
今回は、やくいっけん(←HN。約一間(やくいっけん)、背丈がそれくらい)が、少年院視察に行ってきた件、ご紹介いたします。
少年院、、
あの、、、お恥ずかしながら、、正直カミングアウトとして、この療育の旅が始まって初めて私やくいっけんの人生に「少年院」というワードが急浮上した次第でありまして、、、簡単に「少年院視察」って言うけどドキドキが止まらない局面なのであります。。ただ、東京空色Gとしてコグトレを導入すると決めた以上、しかもコグトレって実は少年院から始まったらしいってことなんで、だったら視察行こうぜと、少年院でどのようにコグトレが運用されてるのか?ケーキの切れない非行少年の実態含めて見に行こうぜと現場主義全開で突撃してきた訳です。
コグトレについて前回の記事はコチラ。
で、ワークショップはさておき、今回は、そもそも論として、コグトレ考案者の宮口先生とコグトレ開発経緯を簡単にご紹介。
まず、宮口先生は神戸市出身の方で、京大工学部卒で建設系のお仕事に就かれたのですが、神戸大学医学部に再入学。これが先生の医師としてのキャリアのスタート。神戸大医学部卒業後は、いくつかの精神病院を経て児童精神科医として宮川医療少年院(三重県)で勤務されます。ここで出会った非行少年少女のケースからコグトレが生まれる訳です。
宮口先生 医療少年院に勤務している時、世界中で出ている認知に関する書籍を調べました。適当なものがあれば翻訳して使えばいいとも思っていましたが、適当なものがなかったので、自分で考案することにしました。それが「コグトレ」です。
引用:https://www.shinchosha.co.jp/special/cakenokirenai/著者インタビューより
とのことで、
実際、医療少年院で出会った少年少女の皆さんは、「ホールケーキを三等分する」という簡単な課題ですら正解できずにいて。これが「ケーキの切れない」と言う内容。

こうした認知機能や知的能力に問題を抱えた子どもたち(少年少女たち)を支援するための方法として、認知機能を向上させるトレーニング=コグトレが開発された訳で。コグトレを語るとき、こうした背景を知っておかないと単なる学習プリントドリル地獄になってしまうのでしっかりチェック。
ということで、
当社でのコグトレ導入にあたって、コグトレ開発経緯をふまえつつ、現場でどのように運用されてるのかを見に行こうと少年院視察を敢行した次第。
今回、
- 多摩少年院
- 東日本少年矯正医療・教育センター(医療少年院)
少年院は、家庭裁判所から保護処分として送致された少年に対し、その健全な育成を図ることを目的として、矯正教育や社会復帰支援等を行う法務省所管の施設です。
第1種少年院 | 心身の著しい障害がない概ね12歳以上23歳未満の者 |
第2種少年院 | 犯罪傾向が進んだおおむね16歳以上23歳未満の者 |
第3種少年院 | 心身に著しい障害があるおおむね16歳以上26歳未満の者(医療少年院) |
第4種少年院 | 少年院で刑の執行を受ける者(16歳まで) |
第5種少年院 | 保護観察中の特定少年のうち、保護観察中の遵守事項違反により少年院収容決定を受けた者 |


場所は、東京都八王子市緑町。日本で初の矯正院(少年院)として発足。現在は第1種+第5種少年院として位置づけられてます。
視察させていただいたのは、昨年12月。
初の少年院視察としてドキドキしながら訪問しましたが、刑務官の方々はとても親切に丁寧に案内、説明をいただきました。しかも玄関前までお出迎え、さらにお別れの時も最後まで見送っていただけるというホスピタリティ!私、感動いたしました。多摩少年院の刑務官の皆様ありがとうございました。
で、肝心のコグトレについて聞いてみたところ、生活指導の一環として夜の時間を活用してコグトレを実施されてるとのことでした。
ただ、コチラの多摩少年院は第1種+第5種ということで、初犯系の皆さんが入院されてるとのこと。コグトレについては人によってやるやらないが変わるようで、いわゆる、認知機能はじめ障がいがあるんじゃないか系の少年少女は医療少年院に入られてるとのことで、、なるほど、コグトレの運用実態をより深く知る+福祉ドメインの私たちに近しいところでいうと第3種に行く必要があるのだと、私やくいっけん的にはドキドキしつつも勉強になることばかりであります。
それならと、第3種医療少年院も行ってみようということでコチラ!

場所は東京都昭島市もくせいの杜。関東医療少年院と神奈川医療少年院が閉町して平成31年4月から新たに設置された医療措置課程のある少年院です。
視察させていただいたのは、今年2月。
多摩少年院を視察済みだったのでもうドキドキなんてしないぞっという断固たる決意で臨みましたがそうは言っても医療少年院ですから、、別の意味でのドキドキは止まらない。。。ただ、コチラも、刑務官の方々はとても親切に丁寧に案内&説明をいただきまして、本当にありがとうございました、、涙が出るほど嬉しかったです。
ここで教えていただいたのは、コグトレというよりビジョントレーニングを導入してるとのこと。ん??ビジョントレーニング??
コチラ、センターの資料より↓

ビジョントレーニングはその名の通り、見る機能を養うトレーニングのこと。視力だけでなく、眼球運動、両眼の協調性、視覚認知など、目から得た情報を脳で処理し、体を動かす能力を高めることを目的として、主に、学習障害(LD)や注意欠如・多動症(ADHD)の子どもたちの学習面や運動面の改善に活用されてるものです。
意外だったのが、いわゆる生活指導については同じ趣旨・目的のもとで実施されるのはありつつ具体的内容については各少年院ごとに工夫して取り組みがされてるようです。視察してきた限りでいうと、多摩少年院ではコグトレを、東日本少年矯正医療・教育センターではビジョントレーニングを、という形。
いずれにしても、
福祉ドメインの私たちとしては、テーマはやっぱり療育!ということで非常に共感する内容ばかり。受け止め支援する場所は違えど同じ方向を見て取り組んでいるのだなぁと、それは一言で言うと社会につなげていく取り組みであり、その営みグルーブであります。
2つの少年院を視察させていただいて感じたのは、
社会の中で認知機能に難しさを抱えてる少年少女は確実にいて、それが生まれ育った環境や例えば友人関係で一つ間違えると少年院になってしまう一方で上手く福祉に繋げられれば今度は福祉サービス提供側の責務として療育がきちんと行えれば社会につながっていけるのだと、その意味で私たちの役割や意義はすごく重要で、単に福祉ドメインの目線だけではなく社会全体の構造論の中で捉えることで私たちの仕事もより広く深い意味を付与できるんじゃないかと思いました。単に福祉サービスやってますだけでなく機をみて若い未来のある少年少女に寄り添える何かを模索していきたいと感じた次第です。
ということで、次回はいよいよ現場で始まったコグトレの様子を実況形式でお届けします。
最後までお読みいただきありがとうございました。
コチラの記事も是非!
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